北鎌ゲベ戦記 〜家のこと、庭のこと〜

見習庭師23歳のしごく家庭的な日記。北鎌倉駅前からお送りしております。

8月5日(金)①

先輩達は円覚寺・富陽庵へ。自分はひとり家(会社)の仕事。アジサイとツバキと下草取り。午後から親方と、これまで仕上げてきた現場の最終見回りへ。寿徳庵と帰源院。どちらも円覚寺の(内)塔頭。そして寿徳庵での作業中、なんと!昨年バリ島のグリーンスクールで知り合った人(日本人)を偶然見かけるというスーパーミラクル!湘南に住んでいると言っていたけどまさかこんなところで!とは!うれしくて思わず話しかけようとした矢先、親方から先に話しかけられてしまいああどうしようどうしようとアタフタしている隙に、結局その人は行ってしまいました。再会かなわず…まあ、またどかで会えるでしょう。
 
それは鋸の話でした。「目立ての出来る折鋸」があるそうです。それまでぼくは勝手にないと思っていたので、驚きました。いま使っているのは、ホームセンターなどで普通に売っている「替え刃式の折鋸」です。これは刃が消耗したら新たに刃だけ買って交換するというもの。一式1500円程度。目立て式は、刃の部分にきちんと焼き入れがしてあり、自ら研いで繰り返し使うので上手に使えば一生もの。一本およそ7000円。しかしこの道具、扱いが超難しいとのことで、上手く挽かないと、乱暴に扱うと、ポキッとすぐ刃が折れてしまうらしい。親方も、買っては折り、買っては折り、を繰り返した挙句にどうしてもこの技術だけは修得出来ず、結局諦めてしまったそうです…。曰く「この目立て式を使える人を親父(先代親方)以外に見たことがない」と。それでも最初聞いて、せっかくだから自分もこいつにチャレンジしたいと思いました。こんな伝統のある由緒正しい造園屋さんにいるのだから、古来よりの道具と技術を継承しないと何よりもったいないなあと。しかし探せども探せども、刃を柄の中に折り畳めるもの(折鋸)が見つかりません。そして気付けばいつの日からか、まあ鋸くらい安物でいいかーと、半ばあきらめていました。ところが、それがあるというのです。折り畳める目立て可能な鋸。その場所は、2ヶ月前に和鋏と切箸を拵えた、あの「源久秀刃物店」。そうです。また京都です。さてどうしましょう。夏休みに弾丸で行こうか、どうか、迷い中。
 
 
明日は振替で休み。あさっての日曜出勤で、「夏の大仕事」もついにおしまいです。今日でなんとか目処はつきましたが、あと一日、まだまだ気は抜けません。